医療コラム
「夜中に急に足がつって目が覚めてしまう」 「冷房のきいた部屋にいると、腰が重だるく痛む」 「夏バテ気味で、なんとなく体がしゃきっとしない……」
北名古屋市でも連日厳しい暑さが続いていますが、この時期、こうした「夏の不調」で来院される方が増えています。 「これくらいで整形外科に行っていいのかな?」と思われるかもしれませんが、実はこうしたお悩みこそ、当院が積極的に取り組んでいる分野なのです。
「整形外科で漢方薬?」——当院が積極的に処方する理由
「整形外科に行けば、湿布や痛み止めを出されるだけ」 そんなイメージをお持ちの方も多いかもしれません。もちろん、これらは大切な治療ですが、それだけではなかなか改善しない慢性的な不調もあります。
そこで当院では、漢方治療を積極的に取り入れています。 血液検査やレントゲンには映らない「全身の倦怠感」「冷え」「血流の滞り」「水分の巡りの悪さ」が痛みの原因となっている場合、漢方で体全体のバランスを整えることが、不調改善の近道になるからです。
整形外科なのに漢方?と思われるかもしれませんが、当院は皆さんの「検査では異常がないけれど、つらい」という声に応える受け皿でありたいと考えています。
夏の不調に。当院で処方する具体的な漢方薬
一口に夏の不調と言っても、原因はさまざまです。診察ではお一人おひとりの体質に合わせて、以下のようなお薬を選んでいます。
- 芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう): 足のつり(こむら返り)に。マラソンやトレイルランニングをする人がお守り代わりに持つほど、即効性が期待できるお薬です。
- 五苓散(ごれいさん): 体内の水分の巡りを整えます。むくみや、気圧の変化による不調にも有効です。
- 清暑益気湯(せいしょえっきとう): 「汗を止めながら元気にする」お薬です。夏バテで食欲がない、体がだるいといった症状を内側からサポートします。
「夏にあえて温める」冷房病(エアコン腰痛)へのアプローチ
夏の腰痛や肩こりの大きな原因の一つに「冷房病」があります。 外は猛暑、室内はキンキンに冷えた冷房。この激しい寒暖差にさらされると、自律神経が乱れ、血管が収縮して筋肉が硬くこわばってしまいます。これが、夏に腰痛や肩こりが悪化する正体です。
当院では夏にあえて「内側から体を温める漢方」を処方することがあります。
表面を冷房で冷やされ、芯まで冷え切ってしまった体には、湿布で痛みを散らすだけでなく、血流を改善して筋肉をほぐす「温め」の治療が不可欠だからです。
「夏なのに冷え対策?」と思われるかもしれませんが、この独自の視点が、長引く夏の痛みを解消する鍵となります。
当院のスタンス:一緒に「3割バッター」の当たりを探しましょう
当院では「3割バッター理論」という考え方を大切にしています。
治療には、リハビリ、注射、飲み薬、そして漢方と、さまざまな選択肢があります。どれがその方に一番フィットするかは、実際に試してみないと分からない部分もあります。
一つの方法を押し付けるのではなく、「まずはこれを試してみましょう」「次はこれを組み合わせてみましょう」と、患者さんと対話しながら、一番心地よく過ごせる「正解」を一緒に探していく。それが私たちのスタイルです。
痛みをゼロにすることだけがゴールではありません。「痛くても前向きに体を動かせるようになった」という心の変化こそが、本当の意味での回復だと信じています。
まとめ:夏の不調を「季節のせい」で終わらせないで
- 急な「足のつり」には即効性のある漢方が有効です
- 冷房病による腰痛は、漢方で「内側から温める」のが効果的です
- 当院は、漢方を含めた幅広い選択肢であなたの不調に向き合います
「この程度の不調で……」と我慢せず、どうぞお気軽にご相談ください。 当院は、皆さんが毎日を元気に、前向きに過ごせるよう全力でサポートいたします。